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のぼちーキッズレター 2025年5月号

​▶ 子どもに時間通りに動いてもらうためには?前編

いつものぼちーの運営にご協力くださり、ありがとうございます。

今回は「時間通りに子どもに動いてもらうには?」というテーマでお話させていただきます。
 

このテーマは、前号のアンケートで「取り上げてほしい」とご要望をいただいたもので、過去にも他の保護者さまから複数回ご相談いただいた、まさに“幼児期あるある”なお悩みのひとつです。
私自身、子育ての中で何度も模索し、実践を重ねてきたテーマでもありますので、今回、改めて取り上げさせていただきました。


ただ実際にまとめてみると、幼児期の発達特性と深く結びついており、30分以上の大ボリュームに。
出来るだけ簡潔に…と思ったのですが、伝えきれない部分も多く、前後編の2回に分けてお届けすることにしました。


今回のテーマ<子どもに時間通りに動いてもらうためには?>に対し、「時間通りに動いてくれないことはないです」とおっしゃる方はほぼいらっしゃらないのではないでしょうか。

子ども ― 特に幼児さんが時間通りに動かない理由は大きく分けて2つあります。
1.時間の概念(本号で解説)
2.切り替え力(次号で解説)

 

1.時間の概念
そもそも、幼児さんは時間の概念をどこまで理解しているのでしょうか?
また、「今日は何時にどこへ行くか」など、スケジュールをどこまで把握出来ていると思われますか?


多くの保護者さまは「大人と同じレベルではない」とお感じかと思いますが、それには明確な理由—「時間を理解する力がまだ育ちきっていない」+「情報としてしっかり伝えられていない」の両面が関係しています。
 

(1). 時間の概念を認識出来る能力
幼児さんは時間を認識出来る能力を育てている真っ只中。「9時に出発するよ」「あと5分でお店出るよ」と言っても、「9時」が何を表すか?「5分」がどのくらいなのか?分からないことが多いでしょう。


時間を認識出来る能力のベースとなる発達項目としては以下3点あります。
 

① 数の認識
前号のピックアップアクティビティで、「数唱出来ることと、その数が具体的に何を表すのかという数の認識は別の発達項目」と申し上げました通り、「9時」や「5分」を理解するためには、それぞれの数が何を表すのかを認識出来ている必要があります。


② 時刻の理解
数の認識が出来た上で、時刻の理解も必要となります。
1日が24時間あって、1時間が60分あって、時計の針がここを指すと◯時で、このくらいが1分だよ等、「時」と「分」という単位や時計の読み方、時間感覚も、時間を認識出来る能力のベースとなっております。


③ 時制の概念の認識
過去・現在・未来という時制の概念も幼児期に育つ発達項目の一つです。


物事が進行している「現在」という概念は、最も早く習得され「今ご飯を食べている」等言語としても正確に使いこなしますが、「過去」「未来」についての正確な概念の認識は発達段階にあります。


「既に終わったこと」「まだ起きてないこと」という概念を認識した上で、その言葉がどのくらいの時間や期間を表すのかを理解した後、言語として使いこなせるようになる、という発達過程を経ていきます。


(2). スケジュールを認識するための情報
次に情報不足も理由のひとつです。
例えば、おじいちゃまのお誕生日のお祝いのお食事に出かける場合、皆さまはお子さまに「いつ」「何を」お伝えするでしょうか。


① 伝えるタイミング(事前)
「1. 時間の概念を認識出来る能力」の発達段階にもよりますが、まずはスケジュールが決まったタイミングでお伝えすることをオススメします。


大人にとって一緒に行動する方への自然なスケジュール共有のタイミングですし、当日が近づくまでの間、そのスケジュールを題材に「1. 時間の概念を認識出来る能力」を育てることが出来るからです。


② 伝えるタイミング(当日)
当日の他のご予定とお子さまのご用意にかかる時間から逆算し、充分間に合う時間にお伝えしましょう。


それは当たり前のことと思われるかもしれませんが、日々忙しい大人たちは子どもが自主的に考えて動く前提での情報提供を忘れがちです。


③ 伝える内容
「時間」「行動」「目的」「結果」をセットにしてお伝えすると、子ども自身が自分事として捉えることが出来るので、行動スピードと実現度が格段に向上します。
例えば
「おじいちゃまのお誕生日お祝いのお食事に出かけるから、この時計の長い針が4を指したら、◯◯ちゃんがご用意していたこのお手紙をおカバンに入れてお靴を履きましょう。おじいちゃま、◯◯ちゃんに会うことを楽しみにしているから、きっと喜んでくださるね。お手紙もとっても驚くんじゃない?」


具体的な未来イメージとそのためにお子さま自身がする具体的な行動をセットでお伝えすると、きっとワクワクしながらご用意してくれることでしょう。
 

このように、日々の会話の中で時間の概念を少しずつ育てつつ、「一人の意思を持つ行動者」として尊重しながらスケジュールを共有することで、スケジュールに対して主体的に考え行動する力が少しずつ育っていきます。


小さな一歩一歩が、大きな成長につながっていく——
そんな幼児期の力強さと可能性を、ぜひ一緒に感じていただけたら嬉しいです。



次回は「幼児さんが時間通りに動かない理由 - 2. 切替え力」についてお話します。


「続きが気になりすぎる!」という方は、のぼレタアンケートでその旨コメントいただければ、先に個別でお送りすることも可能です。
もちろん、来月号を楽しみにお待ちいただけるのも大歓迎です。


引き続きのぼちーを楽しんでいきましょう!

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